フランス国債庁は2017年度年次報告書を新しいフォーマットで公表
フランス国債庁は本日2017年度の年次報告書を公表しました。フランス国債に関するデータや債務管理と国の資金管理を任務とする国債庁の主たる活動報告を新しいフォーマットでご覧ください。
報告書は2017年度における国債庁チームの取組みとして、(i)1850億ユーロに設定された中・長期資金調達プログラム(買入消却を差引く)を安全性確保で納税者の利益のために実施、(ii) グリーン国債1.75% 25 June 2039を70億ユーロ新規発行し、フランスは世界初の指標国債規模のグリーン・ソブリン債発行体となった、(iii)大統領選挙直後に30年物指標国債を成功裏に310億ユーロ起債、(iv) 社会保障債務償還公庫CADESとフランス国債庁のチームの業務連携によりフランスの公債発行専門家集団を形成したことを述べています。
2017年度は欧州中央銀行が緩和的政策を維持し、フランスでもユーロ圏でも信頼感が回復し経済成長が堅調になった年でした。こうした状況下、フランスは引続き極めてよい資金調達条件に恵まれ、中長期国債の発行時利回りは年平均で0.65%でした。2017年度発行の中長期国債の平均期限は11.8年を記録しました。
フランス国債庁の任務
経済財務大臣と国庫総局長の権限の下におかれるフランス国債庁は、全国的権能を持ち、 自律し責任を担う組織です 。
フランス国債庁は国の手持ち資金を管理し、いかなる状況においても国が支払い義務を常時履行できるよう、必要な手持ち資金を確保することを任務とします。
また納税者の利益のために国の債務を管理することも国債庁の任務です。
国債庁の戦略は市場に密接しながらも長期的視点に立つことです。透明性を確保し、革新性・柔軟性・安全性を基本として、発行国債の全期限物について高い流動性を目指します。
2017年度の主な数字
• 2017年度、国の資金調達需要:1831億ユーロ
• 2017年度の短期国債発行額:3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月物を3261億ユーロ発行、発行時加重平均利回りは−0.62%。
• 2017年度の中・長期国債発行額: 2132億ユーロ発行、発行時加重平均利回りは0.65%。
• 2017年度の金利スワップ契約残高:10億ユーロ
• 2017年12月31日現在の市場性債務発行残高:1兆6860億ユーロ(うち55.1%を非居住者が保有)
• 2017年12月31日の国債平均残存年数:7年296日
年次報告書の翻訳版(英語・アラブ語・中国語・スペイン語・日本語・ロシア語)も順次掲載されます。